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10 クリーン雑魚

 クリーン雑魚という言葉がある。これは俺ではなく、いまでは仲のいいゲーム友達であるシャイニングデコポンという男の造語になるのだが、その意味は

「ちょっとダーティーだけどそれをやれば勝ちに近づける選択肢を嫌がってやらない雑魚」というもの(だと解釈している)。

 

俺達がプレイしていた(過去形なのはちょっとさみしいが)ソウルキャリバー5は前作までに比べ下段技が全体的に超絶弱体化されており、相手のぼったちを崩すのに最も有効な手段は投げになっていた。キャリバーの投げ抜けは完全二択であるため、もちろん強力な選択肢であり、故に”投げをためらうやつは勝てない”。キャリバー5は投げをしゃがまれた時のマジレスも相手キャラによってはとんでもないことになるので、勿論安定のローキック削りもアリッちゃありなのだが、そういうのとは別に、なぜか投げをなるべく使わないことがモラルある行動であるみたいな謎の空気が漂っていたことはあったと思う。でもデコポンに言わせればそれは「クリーンぶった雑魚」なのだ。

 

懐古厨で済まないのだが、昔話をしよう。

 

2013年2月末、俺はハメコさん、神園さん、板橋ザンギエフさん、そしてシャイニングデコポンと共にキャリバーの大会に出る為フランスのカンヌへ発った。

現地ではフランス勢はもちろん他国からのプレイヤーともわいわい野試合をやった。

 

俺がとあるアスタロス使いと対戦中、色々な行動をやって、それに対して相手がどういう対応や反応をしてくるかなどのやりとりを楽しんでいた時、後ろにいたデコポンは剣呑な表情でこう言った。「コイツ、あれの後、アレしかやってこないじゃん。さっさと処理すればよくね?」俺はちょっと苦笑いしながら、「いやでも折角の貴重な機会だし、色々遊びたいし....」と返すと、「お前、それ大会でやったら笑えねえぞ」と冷酷な一言。普段は温厚で人一倍気遣いをするし、到底こんなことは言わない男なのだが、この時期のデコポンはまさしく鬼軍曹だった。そんなシャイニング・ハートマン・デコポン軍曹からすればこの時の俺はまさしくクリーン雑魚に映ったことだろう。

 

 考え続けてきた”生投げ確定”問題。たぶんデコポンに言わせれば、「そんなの-5は全部生投げで返して、それだけで処れる奴はそれでいいじゃん。」で済む話であり、ああだこうだ言って生投げ確定をためらっている俺もクリーンぶった雑魚ということになるのだろう。また、俺もブログ上ではクリーンぶっておきながら、すでに身体になじませてしまった-5Fの箇所は生投げを入れていたりするという事実もある。結局俺は、雑魚が”高尚な”意識を持ってうまぶりたいだけなのだろうか。ためらわずに理性を捨てて野生に返り、啜れるだけの血を啜れるプレイスタイルに殉ずるべきなのではないか。なにしろ戦場はゲーセンだ。フリープレイにしてもカネを払ってやっているということは変わらない。それなら自分のコインを大切にしたほうがいいのではないか。

 

正直、今も-5F問題に対しては考え中なのだが、これだけは言えることがある。

シャイニングデコポンは努力の天才であり、俺よりも遥かにゲームがうまい。

そしてそんな男が過去に残したアドバイスと現在の状況は一致している。

たぶん他のゲームがうまい人も、「別にそれ悩むところじゃなくねえ?」と指摘してくるだろう。

 

でもなあ───マジで俺、-5Fに生投げが完全な手癖になって絶対にかなりの期間苦労することになる自分の姿が容易に想像できてしまうんだよな(主に自分の人間性能の低さのせいで)。いやホント、ゲームのセンスがもう少しあればこんなことで苦悩しなかったんだろうな結局。柴犬はノーセンス雑魚というお話でした。

 

この問題はまだまだ引きずりそうです。

 

 

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